オーバーサイズバルブガイド&シートリング作成 (^▽^*) |
中部陸運局認証工場 静第7784号
オイル漏れ修理のついでにポートからバルブを覗いてみたら・・・1番排気バルブに新しく綺麗なオイルが!(≧▽≦) バルブガイド(ヘッド)に修復歴があり調査するとバルブガイドとヘッド圧入部からのオイル下がりと判明(;^ω^) 新品ヘッドに交換!と言いたいところですが・・・既に三十数年前のバイク(≧▽≦) なんとかして直します(^▽^*)
1番排気バルブガイドをポートから覗いたところ。既にオーバーサイズのガイドが打ち込んであります(≧▽≦) Zのエンジンって画像の中心付近にクラックが入る事があるためココが修復されている車両も稀にあります。この車両は過去にクラックを修復した後、オーバーサイズでボーリング&オーバーサイズバルブガイドを用いて修復したものと考えられます。
他のバルブガイドは純正の鋳鉄ではなく、りん青銅のガイドが圧入されています。過去にオーバーホール歴がありもしかしたら少しオーバーサイズが入っているのかも知れません。。。外さないとはっきりした事は不明!(≧▽≦)
1番排気バルブガイドを外したところ。過去に修復した部分の肉厚が薄くココが少し開いてしまっているようです。。。本来なら肉厚を増してあげたいところですが再度の修復は物理的に難しく、今回はガイド-ヘッドのクリアランスが0.003mmと大きいため、ガイドを新作しキッチリ圧入し直す事で対応する事となりました。
現在まで使用していたオーバーサイズの更なるオーバーサイズバルブガイドを製作、リーマーで仕上げてキッチリ圧入(^▽^*) 完全とは言えませんが、現在できる最良の修復だと思います。
左が新品の純正バルブガイド、右が今まで使用されていたバルブガイド(^▽^*) 既にコレだけのオーバーサイズになっている所にトラブルが出ると大変ですわ(≧▽≦) オーバーサイズガイドの半分くらいが黒くなっていますが、これはココまで排気ガスが吹き上げてきていた証拠。通常は綺麗な状態です。クリアランスも大きくなってたからガイドも簡単に抜けたし( '艸`*)
ガイドを打ちかえるとバルブの芯がずれるため、シートカット&バルブフェイス研磨で『あたり』の位置を調整するためバルブが下がります⇒下がるとカムシャフト側に潜るためバルブクリアランスが大きく詰まります⇒詰まり過ぎてバルブクリアランスを調整できる範囲を超えるとバルブヘッドを研磨して短く・・・今回も既にしっかり短くなっていました(;^ω^)
左・過去に加工されたバルブ、右・新品バルブ 頂点部分が短いでしょ(≧▽≦)
左・過去に加工されたバルブ、右・新品バルブ さらにフェイス研磨歴がありバルブとシートあたり位置が右と左では大きく違います。。。左より右の新品の方が肉厚があるのがわかるかな?
最後にシートリング(≧▽≦) ココもバルブ同様過去にシートカット歴があり大きく沈んでいたため新作で対応します。
過去に壊れて修復してあるエンジンとか、チューニングエンジンとか・・・他社でやったエンジンを細かくチェックして再修復して行くのってホント大変!(´゚Д゚`)ンマッ!!